私の映画玉手箱 何という事はない日常日記

映画、韓国ドラマ、そしてソン・スンホンの事

釜山映画祭(PIFF旅行記)カウルロ 秋へ


2006年第11回釜山映画祭のオープニング作品はユ・ジテとキム・ジス主演の@カウルロ(秋へ)だった。
釜山へ行ってからのチケット購入だったので、舞台挨拶つきの回ではなかったが、開幕式の翌日に鑑賞することが出来た。

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「待ってるから」と職場の前で待つという彼女に、待たれると気になるからと無理やり「冷房の効いた涼しいデパートのカフェで待っていて。遅くとも6時までには行くよ」と彼女を送り出す彼。
彼は結局6時までにデパートへ行くことは出来ず、そしてデパートは6時前にまるで嘘のように崩れ落ち、沢山の人の命を奪ってしまうのだ。
こんな風に10年前のデパート崩壊事故で、結婚を目前に彼女をあっけなく失ってしまう検察官ヒョヌ。

10年後、忙しい仕事から急に外され休暇を取ることを半ば強制されたヒョヌは、彼女が残した10年前の旅日記に従って秋の山や秋の海を旅していくのだが、行く先々で必ず一人の若い女性と出会う。
「昨日夕食を食べた店でも一緒でしたよね?今朝も朝日を見ようとした時を見かけたのですが、気が付きませんでしたか?」彼女が話かけても何の反応も示そうとしないヒョヌ。確かに10年は経ったけれど、どこか10年前の心のままでいる検察官ヒョヌと「夏には必ず具合が悪くなって・・・秋にこんな風に旅行をするんです。ここを旅するも初めてではありません」そんな風に少しずつ自分の話を始めるオム・ジウォン演じる若い女性。

10年前の暖かい思い出と秋の現在。二つの時間が交互に行き来するものの、デパートの崩壊場面以外はわりと静かな場面が続いていく。画面もそうだが、時間経過もせわしなくない。
若い女性の過ごしてきた時間と検察官ヒョヌの過ごして来た時間が静かに語られる映画だ。

黄色の街路樹は美しく、秋の海も穏やかで美しく静かな映画ではあるが、そこにたどり着くまでの10年間、感じ続けた喪失感や罪悪感を考えると辛い映画でもある。
ただその喪失感や罪悪感はどこまでも美しい秋の景色に包まれているので、物足りなく思う人もいると思う。
私はこんな風なオーソドックスな造りも好きなので、かなり楽しく見る。

亡くなる婚約者を演じるキム・ジスは、前半でなくなってしまうにも関わらず、物語全体を引っ張っていく役柄のせいもあり、かなり印象的。

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原題 가을로 「秋へ」としたが「秋路」の方がいいのだろうか?それともどちらにもかけているのか?秋への方が雰囲気が出るような気がしたので「秋へ」としてみる。